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【首都圏面から】倉石平さん(57)

早稲田大バスケットボール部総監督、上越市出身

2013年12月2日 21時30分 更新

【首都圏面から】倉石平さん(57)

 早稲田大スポーツ科学学術院准教授(コーチング領域)で、早稲田大バスケットボール部総監督、日本バスケットボール協会テクニカル委員会コーチコミッティーグループ長(指導者育成委員会委員長)、NPO法人MIPスポーツ・プロジェクト理事長などさまざまな立場の肩書を持つ。専門のバスケットボールの強化から7年後の東京オリンピックへの展望、指導論、スポーツを取り巻く環境などまで幅広く語る。

 日本で2度目の夏季五輪を「負のスパイラルを正のスパイラルに転換する、一大チャンス」ととらえる。「スポーツは文化」「選手は体を使う芸術家」と例え、切望するスポーツ省の創設や「する・見る・支える」の意識向上などを、日本人のオリンピックに対する関心の高さが後押しすると予測する。「心身ともに保つにはスポーツは不可欠」と言い切る。

 バスケットボール男子に限って見れば、1976年のモントリオール大会以降、日本は五輪に出場していない。今年のアジア大会で9位に沈んだ現状を「史上最悪」と憂いつつも、「これだけの競技人口を有するスポーツは数少ない。しっかりと地域に根ざしたプロスポーツに」と発展を誓う。

 米プロバスケットボール「NBA」の解説者としても有名。あらゆるチーム、選手、事情に精通している。「NBA30チームは2万人のアリーナを有する。地域に定着し、『する・見る・支える』全部がないとアリーナとは言えない」と話し、日本の現状を「体育館と言っている間は駄目」と、地域に根ざした“アリーナプロスポーツ”を推奨する。

 東京五輪を「あらゆるスポーツの土台づくりの契機」と見据える。少子化の中、都内でも学校の部活動が立ち行かなくなっている現状を示し、クラブチーム化や地域総合型スポーツクラブへの移行を進め、その中で能力のある選手は「エリート教育」での育成を掲げる。「ゴールデンエージ」と呼ばれる9?12歳の間に感性を磨いて才能を開花させ、中学生以降の第2次成長期にさらに心身を鍛える。その時はしっかりとコーチング教育を受けた者が指導に当たるよう強調する。

 日本人が劣る身体能力や経験値をカバーするには、特有の真面目さ、協調性を磨くべきだと説く。バスケットボールで言えば、「1+1+1+1+1=5ではなく、時には10にもなる」。その「10になる瞬間(ゾーン)をたくさんつくり、長く維持すること」と、外国人に対抗する術を熟考する。バスケットボールのような「コート入り組み型」の競技は、日本人は外国勢に分が悪いといい、対策に頭を悩ませている。

 上越のスポーツ界についても思いを巡らせる。自身は城北中3年時に全国中学バスケットボール大会で3位に輝いた。その時の経験が今につながっている。「選手の競技の場を増やし、それに対し、しっかりとした指導と熱意を持つこと。行政はその環境条件を整えてほしい。人間の豊かさを醸成するための先行投資ととらえてほしい」。度々帰省し、外からの目で現状をとらえ、気付いた点を指摘した。

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