杉みき子 オフィシャルサイト 児童文学作家・新潟県上越市高田生まれ・代表作「かくまきの歌」「小さな雪の町の物語」「小さな町の風景」「わらぐつの中の神様」など


杉みき子〜がんぎの町から


本HPは杉みき子先生の了承のもとに、運営しております。
月1回は、先生から寄せられる随筆の更新や、後援会の様子、
また先生の活動の様子などを報告していきたいと思います。


〜・〜・〜・ 5月のエッセイ  〜・〜・〜・

《 ツクシの林 》

庭の雪がやっととけたと思ったら、
その消えた隙間を縫って、
フキノトウがたちまちお化けのように成長し、
つづいてそれを追っかけるように、
庭いちめんにツクシがわっと頭をもたげました。

<林立>ということばがありますが、
それはもう<ツクシ立>と言いたいくらいのもので、
広くもない庭のどこへ行くにも、
サンダルの底のスペースぶん、
あとからあとから、
ツクシをふんづけてしまうのです。
ごめんね、と言おうにも言いきれなくて、
ただ茫然と庭いっぱいのツクシを眺めている春でした。




レルヒ少佐像(左写真)・金谷山から見た街並み(左下写真)

旧高田市、寺町で生まれた杉みき子。
小さい頃より、この風景を見て育つ。
杉みき子が書く風景にはよくこの景色が登場する。

「金谷山ものがたり」〜朝のシュプール より
(前略)ツバキちゃんが上げたストックの先にいたのは・・・
レルヒさんでした。
九十年前に、オーストリアからやって来たレルヒさん。
この金谷山で、大ぜいの兵隊さんたちを前に、
「メトゥレ・スキー(スキーをはきなさい)」
と号令をかけたのが、日本のスキーのはじまりでした。
そのレルヒさんが、いま銅像になって、そのころの一本杖をかまえたさっそうたる姿で、高田の町をみおろしているのです。(後略)


自宅付近にて


杉みき子 プロフィール

1930年12月、新潟県高田市(現上越市)に生まれる。
大手町小学校、高田高等女学校(現北城高校)を経て、長野県女子専門学校国語科卒業。日本児童文学者協会会員。
1957年「かくまきの歌」により第7回 児童文学者協会新人賞、
1972年「小さな雪の町の物語」により第21回 小学館文学賞、
1983年「小さな町の風景」により第13回赤い鳥文学賞を受賞。
上越市寺町2丁目在住。


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